【KADODE】48話 軽く飲み物だけ摂り、都市へ向かって歩き出す…
第48話
一行は朝軽い飲み物だけ摂って、早々に都市へ向かって歩き出す。
大都市周辺の街道は整備されていて、道幅も広く非常に歩き易かった。
1時間ほど歩いたところで…
「見て見て!うわぁ…大都市アクトスが見えてきたよ!」
「さすがに大きいね…3階建の建物だ…初めて見るよ!」
まだ、歩いて数十分はかかろう距離があるだろうが、遠くに聳える大都市アクトスはまるで山を臨むかのようなスケールだった。
「どうしょう?迷子にならないかな?」
「待ち合わせ場所を予め決めておこう」
リーサとリージはそわそわと、今にも走り出しそうな雰囲気だ。
街道沿いには、馬車の整備施設や問屋の巨大な倉庫など家屋が姿を現し始め、郊外だというのに既に賑わいを見せいた。
「街の外にも宿屋があるんだね!
良い匂い…食事も出してるんだぁ」
「閉門時間に間に合わなかった人のために…かな?
人もさっきより増えてきたね、リーサ!よそ見しながら歩いてるとぶつかるぞ」
街道は人や馬車でかなり混み合ってきた。
それに伴い道幅も更に広がり、前方に見える巨大な門が迫力を増してきた。
「う、うわぁ!うわぁ!なんて大きな門なの…」
リーサが口をあんぐり開けて見上げる。
そこには、3階建の建物と同じくらいの高さを誇る街門が旅人を気圧するように出迎えていた。
(49話へ続く)