【KADODE】46話 冒険者らと別れ…
第46話
冒険者らと別れ、更に半日歩き…
四大都市であるアクトスが目前に聳えるも、
今日はここで野宿をする。
「あぁ〜あ…もぅちょっと歩けばアクトスだってのに〜!今日も野宿かぁ…」
「文句を言わない!
都市の門は夜8時には閉まるらしいし、どのみち間に合わなかったよ。
それに、無理して入っても宿に泊まる金まで持って無いだろ?」
「…そうだった…明日朝から都市に入っても、夕方には帰らなきゃ、なんだよねぇ」
「まぁ、今回はただの都市への見学だよ。
無事に村へ帰れたら父さん達も少しはリーサを見直すと思うぞ?」
焚き火を囲み、軽い食事をとりながらリーサとリージは相変わらず会話が絶えない。
冒険者らと会ってから、何となく静かだったように感じたカドデも、野宿を楽しみはしゃいでいる。
「焚き火の炎キレイだね〜♫
干し肉美味しそう〜!」
…冒険者らと会って人見知りでもしたのだろうか。
炎に浮かぶ無垢な横顔は、この世界を創造した主プログラムとは思えないほど幼く見えた。
明日、都市のギルドを訪れ更に情報収集をする。
怪物の事、国王の事…
情報を集めたとて、すぐに異変を解決できる訳は無いが…
カドデが苦しまないよう…
世界を正常に戻したいと…カドデの横顔を見ながら思う。
(47話へ続く)