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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】111話 自警団の彼らがいかに…

第111話

 

自警団の彼らがいかに、死力を尽くして戦い、燃え尽きるその瞬間まで生き、そして最期を迎えたか…

 

リーサは父や、自警団の皆を喪った悲しさよりも…

彼らの生きた証を聞いて欲しかった。

 

そして悔しかった。

 

あんなに傷付き、苦しみ

尚も立ち上がり…

犠牲を乗り越え、恐怖を乗り越え

戦い尽くしたのに…

 

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全てを、命さえ投げ打った代償を

ワイバーンはいともあっさり払い除けたのだ。

 

ましてリーサ自身…

何も出来なかった。

父の元へ駆け付け共に戦うと言ったはいいが…

仲間の死体の数々に慄き足が竦んだ。

何より、父の壮絶な剣幕に呑まれた。

『お前は木の虚へ隠れていろ!

決して表へ出るな!』

…よく喧嘩はしたけれど…

こんな恐い父は初めてだった。

 

リーサは何も出来ず、ただ怯え

…そして父や自警団の死力を尽くした戦いも無駄に終わったのだ…

 

何も守れず…村は滅んだのだ…

 

リーサは抱えていた膝を、爪が白くなる程痣になってしまう程握り締めた。

 

皆の死闘に意味など無かった。

皆の死に救いなど無かった。

 

それがリーサを絶望へと追いやる。

 

「自警団の死力は無駄では無い…」

 

「…え、、、?」

 

無機質で静かな声が響く。

ルピナスの声だ。

 

「…自警団はちゃんと守れたじゃないか…」

 

骨張った長い指が指し示す。

 

「…リーサを…、、、ちゃんと守った。」

 

 

(112話へ続く)