【KADODE】38話 激しく翼を動かし威嚇するワイバーン…
第38話
激しく翼を動かし威嚇するワイバーンの下には確かに人影があった。
しかも、1人ではない。
3〜4人ほどの人間が陣形を組んでいるようだ。
「も、ももももしかして…」
リーサが頬を上気させ非常に興奮しながら声を上げる。
「ワイバーンの下にいる人達って…
冒険者のパーティかも⁈⁈⁈」
「冒険者?リーサ、それは確かか?」
「わ、分かんないけど…
ワイバーンに応戦しようとしてる感じ」
「…冒険者?
戦闘集団か何かか?」
「ルピナスさん、怪物専門のハンターですよ。
確かに戦闘能力はかなり高い筈です」
「では、ここで様子見がいいな」
専門のハンターで対応できるのなら、無用の戦闘は避けるべきだ。
「うわぁ…ドキドキする〜
飛んでるワイバーンにどう攻撃するんだろ⁈」
ワイバーンや、冒険者に気付かれない程度の距離を保ちつつ、茂みから様子見する。
「飛行系の相手に対しては…大凡決まってるだろ?」
視力のやや弱いリージはちゃっかりと携帯望遠鏡を取り出して覗いている。
「あ、あ!本当…弓手が攻撃始めた!」
「それだけじゃない、魔法使いの援護も入るぞ!」
(39話へ続く)