【KADODE】41話 「もぅいいよ!私だってもっと修行すれば…」
第41話
「もぅいいよ!私だってもっと修行すれば少しは強くなるんだから!」
「修行…?父さんが聞いたらまた怒るぞ?」
「リージはどっちの味方なのよ!」
「どっちの味方でも無い。僕は無事にリーサを村へ連れて帰ると両親と約束しただけ」
「〜〜!リージなんて嫌い〜!」
また姉弟喧嘩が始まった。
カドデも一緒になって姉弟の周りをグルグル回っている。
一方、ルピナスはワイバーンを倒した冒険者らに注目がいっていた。
「あの冒険者らと少し話しが出来ないだろうか?
怪物の事について、何か…新しい情報が欲しい」
姉弟の喧騒とは対照的に冷静な声を発すれば、2人もまた我に返る。
「わぁ♫うんうん!私も冒険者さん達とお話したい!」
「…ですが、怪物を狩った後の彼らは、恐らく同業者の横取りを警戒しています。
無防備に接近するのは危険かと…」
「なら、先ずは自分が先行して近付こうか?」
「ルピナスさんは…その…
見るからに戦士っぽぃというか…
眼つきが怖…じゃなくて鋭いから警戒されちゃうかも⁈
やぱ、私が行くのが一番よ♫」
「リーサだけじゃ、何かあった時に心配だな。
仕方ない、僕も一緒に行く」
「先行ってるよ〜!ルピナスさん、相手が話ししてくれそうなら、呼ぶからね♫」
「待てリーサ!いきなり走って行って弓矢に射られたらどうする?」
(42話へ続く)