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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】33話 村人達から送り出され…

第33話

 

村人達から送り出され、最初の野宿を迎える。

 

「ふわぁ…村出た時にゎ凄く緊張したけど…

無事に夜まで歩けたね♫

なんか安心した!」

 

「こら、リーサ。

気を抜いては駄目だぞ!むしろ夜のが危険だそ」

 

しっかり者の弟リージは警戒を怠らない。

 

「夜は盗賊の類も出没するかもしれないからな。」

 

ルピナスさん…はぁい!」

 

ルピナスの忠告にはしおらしく従うリーサだった。

 

「それにしても…私、野宿で食べる食事って初めてなの!楽しみ〜♫

…リージったら、いつの間にそんなテキパキ料理できるようになったの?」

 

料理番はリージが率先してやっている。

 

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実のところルピナスは料理をやった事が無いのだ。

むしろ普通の人間がするような野営を体験した事も無い。

知識として最低限は知っていても、手際良く…は無理だった。

 

そして皆と食べ物を食べるということも…

 

「リーサが苦手な裁縫を勉強してた時に僕は野営術を勉強してたんだよ。

凝った料理は出来ないけど…

携帯食を作ることくらいなら出来る」

 

「うわぁ、うわぁ♫

これが携帯食かぁ…パンに干し肉の切り身…チーズにスープ?」

 

「母さんが湯に溶かすだけで出来る携帯食スープを作っておいてくれたんだ。

そんな日保ちはしないけど、2日くらいなら持ち歩けるって…」

 

「美味しそう♫

ルピナスさんも食べましょう♫」

 

「… … 」

 

果たして自分は食べ物を食べられるのだろうか?

夢想世界で幻の体を手に入れても、尚

食欲というものは感じないが…

 

半ば強引に手渡されたスープ入りの椀を見つめる。

 

先日も村で振舞われた茶を飲んだのだ。

一応不可能ではないだろう。

 

立ち昇る湯気と熱さに気をつけながら

椀に口を付ける。

茶の時とは違う味覚が過る。

塩気と香辛料、後からやってくるコク…がルピナスの脳に新鮮な刺激をもたらす。

 

「美味いな…」

 

本当のところ、味覚の優劣は未だよく分からないが…

純粋に口から出た言葉だった。

 

 

(34話へ続く)