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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】82話 心臓が壊れるかと思う…

第82話

 

心臓が壊れるかと思う。

 

今までの人生の中で…こんなに走り詰めた事は無いだろう。

 

元々文系派の自分は、運動する事も苦手だ。

これが、ただの運動や訓練なら…とうにリタイアしてる筈だ。

しかし…

 

今は走らなければいけない。

 

一刻でも早く…伝えなければ…

 

脳裏には、走馬灯のようにいくつもの感情が順繰り巡る。

…苦しさ…焦り…恐怖…

使命…祈り…願い…

 

走り始めた時はまだ陽が残ってもいたが、

今はどっぷりと闇が周囲を包み込んでいる。

 

空を見上げ、薄雲の間から少しばかり星が見え隠れしている。

 

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目印の星は雲間からも輝きを放っていて、目的地を見失う事は無さそうだ。

それに街道も闇の中ではあるが、辛うじて続いているのが分かる。

 

…今ここで…賊や怪物が目の前に現れたら…?

 

戦闘力も何も無い自分では…

生き残る事は出来ないだろう。

 

平時の時なら、恐ろしくて単独でこんな闇の中、走れる筈がないだろう。

 

けれど今は緊急事態なのだ。

一刻も早く都市へ行かなければ…!

 

その使命感が恐怖も警戒も鈍らせていく。

 

目が霞む。

頭も上手く働かない…

呼吸が酷く荒く

足が縺れかかる。

 

手を突いて地面に倒れてしまいたい…

 

そんな時…

目の前の街道から黒い人影が突如現れる。

 

 

(83話へ続く)