UA-125421985-1

!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】70話 「うわぁ〜!これが都会のご飯かぁぁ」

第70話

 

「うわぁ〜!これが都会のご飯かぁぁ」

 

給仕が運んできた何品かの料理にリーサは目を輝かせた。

 

「り、リーサ!恥ずかしい…」

 

リージは、そんなリーサの田舎者丸出しの発言に頬を染めるが、リーサは感動を隠そうとしない。

 

鴨肉の薄切りロース、南方野菜の果実ドレッシング和え、ライ麦パンのポークサンド、トマトとナスの三種チーズグラタン…

 

f:id:gouzo:20190529005522j:image

 

故郷の村では食べた事も見た事も無い料理の数々だ。

小さな農地と、木こりをして細々と生計を立てている貧しい村では、毎日が質素倹約だ。

 

「村じゃ…野菜の塩味スープと固いパンくらいしか出ないよね…

こんな彩りのある食べ物があるんだ…」

 

口をぽかんと開けるリーサ。

本当なら、ツッコミを入れたいリージだが…

自らも、感動を抑えられずひと事ではなかった。

 

ルピナスは…料理自体には感慨は無い。

料理など、自分が食べる物では無いと…数百年来の認識だった為…今でも他人事な印象だ。

その横では、同じく食べる事が出来ないカドデだったが、羨ましそうに涎を流していた。

 

「と、とにかく食べてみよう。

食事マナーは…、、冒険者酒場だし余り気にしなくて良さそうだね」

 

「ほらほら!ブツブツ言ってないで、リージ小皿に分けるよ〜!

ルピナスさん、はい!いっぱい食べてね!」

 

普段ルーズなリーサだったが…早く料理食べたさに、珍しくテキパキと皆の分の料理を小皿に分け与える。

 

 

(71話へ続く)