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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】66話 日が傾く前には…

第66話

 

日が傾く前には、ルピナスと別れて村へ帰還しなくてはならないのだ。

 

まさに…

この酒場を出たら、そこで…。

 

大都市見学にうわついていた気持ちから、急に現実に戻された気分になった。

 

リーサの手に包まれているカップの中のミルクは半分になっていた。

これを飲み干したら…ルピナスさんとサヨナラ…

 

「ミルク…もう一杯お代わりしようかな?」

 

小さく囁いた言葉にリージは

 

「二杯も飲んだら腹下すぞ?」

 

相変わらず、真面目なツッコミを入れるが…

リージ自身も心なしか寂しそうだ。

 

「う、うぅ…」

 

ついに、リーサは堪え切れず目に涙を溜める。

 

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それにいち早く気付いたのは、店内をぶらぶらしていたカドデだった。

 

「あ!!リーサちゃん!リーサちゃんが泣いてるよ!

どうしよう⁈どうしよう〜!お腹痛いのかな?」

 

カドデが大騒ぎし、ルピナスがそれに気付く。

勿論、カドデがどんなに騒いでも周囲は知る術も無いが…

 

「リーサ、どうした?」

 

ルピナスが淡々とした口調ながら、他者の様子を聞くのは非常に珍しい事だ。

 

「うぅ…だって…ルピナスさんとサヨナラだから…」

 

大きな目いっぱいに、並々と溜められていた涙はついに溢れ、頬に雫が落ちる。

 

 

(67話へ続く)