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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】68話 ルピナスの感情はまだまだ靄がかかっているように…

第68話

 

ルピナスの感情はまだまだ靄がかかっているように鈍く、緩慢だ。

喜びや悲しみも…明確に心へ繋がらない。

それでも、ほんの数日…皆と行動を共にして

ルピナスとしては、劇的に自身の変化があったように思う。

 

命令や指示では無い、他愛無い会話が…

氷付いたような、ルピナスの心をほんの少しだけでも溶かしていたのだ。

 

ルピナスとて、この2人との別れは名残惜しかった。

 

そして…

 

「びえぇぇぇん〜」

 

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横から、子供の大泣きが聞こえてきた。

 

「リーサちゃんと、リージ君…お別れ嫌だよう〜」

 

泣き噦っているのはカドデだ。

皆の会話を聞いて事態を把握したのだろう。

勿論、どんかにカドデが騒いでも周囲は聞こえないが…

 

「いや、彼らとの別れはもう少し後だ。

さすがに夕刻になる。

子供2人だけで野宿はさせられない…」

 

「…え…?」

 

カドデに聞こえるくらいの囁きだったが、

リーサの耳には聞こえてしまった。

 

ルピナスさん、途中まで付いて来てくれるの⁈」

 

「ああ、明日…夜が明けるまでな」

 

リーサの目に再び涙が溢れた。

顔をくしゃくしゃに笑顔にして。

 

 

(69話へ続く)