【KADODE】39話 「それだけじゃない、魔法使いの援護も入るぞ」
第39話
「それだけじゃない、魔法使いの援護も入るぞ!」
リージが、ルピナスにとって聞き慣れないワードを言った。
…魔法使い?
言葉自体は知っている。
しかし…現実世界では、それは…
架空の能力ではないか?
夢想世界なのだから、何でも有りではあるのだが…
そこは主システムのカドデが極力現実世界に似た環境にしていた筈だが…
…ここでもまた、バグの影響なのか?
「カドデ?この世界では魔法など使える仕様なのか?」
2人には聞こえないよう、カドデに問う。
リーサと一緒になって頬を染めて騒いでいたカドデが我に返る。
「あ…ぅ?
んと、最初のプログラムでは…許可申請があったみたいだけど…攻撃転用される危険もあるから、没になった筈だけどなぁ?
…アジアに伝わる、気功って回復技は採用されてるみたいだけど…
…う〜ん…カドデよく分からない…」
何かのバグで不採用予定だった魔法なるものが突如実用流用されたのか…?
「あ!リージの当たりだ!
魔法使いが風の魔法使った!」
「ワイバーンの翼からの風を相殺して、弓矢の命中と威力を上げるのだろう。
リーサ、更にそれだけじゃないぞ。
地上のパーティには既に神官が唱えた防御シールドが張られている」
(40話へ続く)