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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】27話「僕らの上の兄として旅券を発行して貰いましょう」

第27話

 

「そうね!それなら村長も発行してくれるだろうし!」

 

村長とは、奥方の実父であるらしい。多少の事なら大目に見てくれるという話だ。

 

「良かったね♫

仲間も増えて、冒険って感じが出てきた〜♫」

 

カドデはピョンピョン飛び跳ねて喜んでいた。

 

しかし…

 

先程から妙な違和感があった。

決定的な違和感…

 

我ながら、この村に到着して…今頃気付くとは

鈍い。

 

「…カドデ。

…お前…お前は、他の人間からお前の姿…見えていないのか?」

 

突拍子も無いことだ。

しかし、主プログラムたるこのカドデには不可能では無いはずだ。

 

「うん。

カドデはプログラムだから…皆を陰からそっと守るのが役目だから…」

 

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確かに当然の仕様だ。

ここにいる人間達は、今、自分らが夢を見てるとは思ってもみないのだから…

 

主プログラムが姿を見せる訳にはいかないだろう。

 

けれどカドデは、自らの方を決して見ない人間達に必死に話し掛けている。

嬉しそうに…楽しそうに…

一緒に会話の輪の中に居るつもりで…

 

「お茶美味しい?」

 

先程のカドデの言葉を思い出す。

カドデは…

一応、人型のようなイメージを作り上げているが…

人間のように飲食をしている夢を持ち合わせてはいないようだ。

 

「カドデ…人間は好きか?」

 

「うん!大好き!」

 

旅の仲間がまた出来たと、カドデは喜んでリーサやリージの後を付いて回る。

彼らはカドデの存在など知らないだろうに…

 

ルピナスはほんの少し…心臓と呼ぶ箇所がツキンと悲しく痛んだ。

 

(28話へ続く)