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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】108話「こっちからリーサの声が聞こえる…」

第108話

 

「こっちだ。

こっちから、リーサの声が聞こえる…」

 

抑揚の無い静かなルピナスの声が、リージの耳に届くと同時に

リージは頭で考えるより先に足が動いていた。

 

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様々な事が重なり震え、力を宿さなくなった足を、無理矢理叱咤し動かせる。

ルピナスの指差す方向…

恐らく100メートルにも満たない距離の、大きな木の虚だろう。

 

途中何度も足がもつれ、躓くが

リージは這うようにして目指す。

木の虚の中が見え、人の姿が確認できる距離まで来た。

残りほんの数メートルなのに…永遠のように長く感じる。

 

リージは叫ぶ。リーサの名前を。

 

喉は糊を付けたかのように貼り付き、舌は震え上手く動かせなかったが…

数年来、出すことは無かったろう大声を…

懸命に振り絞って叫ぶ。

 

「リーサ…!!」

 

 

(109話へ続く)