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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】107話 「なんで…何で…」

第107話

 

「なんで…何で…」

 

リージの震える唇は、そう紡ぐばかりだった。

父は愛用の大斧を握り締めたまま絶えていた。

 

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帰宅したリーサから返却されたのだろう。

 

では、リーサはどこに?

 

村の近くで、リージを救援へ向かわせて

自らは村へ行ってしまった。

 

探すのが怖かった。

 

つい、十数時間前まで共に街まで出かけた…

元気だけが取り柄の双子の片割れ…

 

そんな片割れの変わり果てた姿なんて見たくなかった。

全てから目を逸らしたくなっていた時…

 

「…こっちだ…」

 

抑揚の無い、静かな声が聞こえた。

 

実際、ルピナスには人間の感情に共感する機能は無く…

嘆くリージを見て、仄かに胸の奥に細波を感じるだけだった。

 

その細波の意味を…知りたいと願いつつ

 

そっと指を指す。

 

「こっちだ。…声がする。

…リーサの声だ。」

 

 

(108話へ続く)