【KADODE】100話 リージが膝から崩れ落ちながら見た空の先に…
第100話
リージが膝から崩れ落ちながら見た空の先に、光るナイフの軌道があった。
ナイフはワイバーンの首を刎ね尚、速度を保ちそのまま近く上空を飛んで様子を伺っていた3体目のワイバーンの羽付け根に刺さる。
思わぬ攻撃に3体目のワイバーンは悲鳴を上げながら、地上へ落下していった。
羽にナイフは刺さったものの、致命とはいえないため、ワイバーンは地上へ叩きつけられる前に痛む羽を必死に動かし何とか上昇し、回避しようとしていた。
…そこへ、ルピナスが襲いかかる。
武器は持っていない。
唯一の武器であったナイフは未だワイバーンに刺さったままだ。
しかし武器が無い事に少しも臆すること無く、ルピナスはワイバーンの長い首に蹴りの一撃を加える。
太めの木の枝が折れるような、嫌な音がこだまし、羽を動かしていたワイバーンの動きが止まった。
(101話へ続く)