涼しくて静かで…あぁ眠くなる…以下、一口サイズ物語!
【第12話】
次の日には地下は更に広げる事ができ、
4〜5人が寝ぞへる事ができるスペースになったの!
もう体力が無く、起き上がる事も困難になってた瀕死の老人を移動させ、
泉の水を飲ませ作りたての地下に寝かせてみる…
心地よい涼しさと、
静かで淀みの薄まった空気…
徐々に老人の顔色に血色が戻ってくる。
常時嫌な気配が纏わりつく事も無く、
心を蝕むような幻聴や幻覚も無い。
地上ではそのせいで夜も安眠とは無縁で
気力も体力も削られていくばかりだったけど…
「ここは天国のような場所だねぇ…
涼しくて静かで…
あぁ…ここなら安心して死ぬことができるよ」
…と、地下に寝そべりながら老婆が呟けば
「おばあちゃん!そんな事言わないで…
長生きしてくれなきゃ!
もうじき生まれてくるひ孫の顔見たくないの⁈」
お腹の大きくなった娘が涙ながらに声を掛ける。
「ふふ…そうだね。
お前の母さんも死んでしまったから…
お産に立ち会って、お前を助けてあげられるのは私だけだね…」
「そうよ、
私が頼れるのはもぅ…
おばあちゃんだけなんだから」
「大天使様と皆のお陰で…
もう少し長生きできそうだよ…
ひ孫の顔を見るまで頑張らなきゃね」
穴を掘り続け、泥まみれになって疲れ果てた人々は
そんな娘と老婆の会話を聞いて
シャベルやつるはしを握る手に再度力が篭った。
掘り進めよう!
自分らはどんなに疲れ果ててもいい。
一人でも多くの笑顔が作れるのなら…!
(13話へ続く)
読んで頂きいつも感謝です(^^)
Gうーぞうです!
カラーまでは出来なかった未完成イラストです。( ;∀;)
明日にはカラーで…お届け予定…です…
この物語で少し触れた事のある人物のイメージイラストです…さぁ、誰でしょう⁈ (無茶振りw)