聖なる土!大天使様エキス満載!以下、一口サイズ物語!
【第17話】
地下を掘っていった際に出た土は、
実はかなり貴重だったの。
粘土質で陶器を作るには丁度いい
素材だったんだよ。
釉薬とか何も無いけれど…
趣味陶芸のジェイソンさん(62)は昔、師範が
作っていた釉薬の作り方を
必死に思い出そうと奔走してる。
多少脆さはあるものの、
ちゃんとした竃も無く作られた陶器の割には、何とか入れ物としての役割は
果たした出来になってる。
ジェイソンさん(62)の次なる目標は
水瓶を完璧に作ることらしい。
(頑張れジェイソンさん62歳!)
土は陶器の他にも、竃作りに活用されたの。
竃作りは、地上では瀕死の危機になってた
お婆さんが教えてくれた。
「昔の農村では竃作りは自分らでやってたのよ」
「ああ、亀裂が出来ないように、土をツルツルに慣らすのよ」
「ここには空気穴を作って…」
身寄りも無く、偶然居合わせた青年達の助力で結界内に避難できたものの…
環境の劣悪さと孤独で、今にも消え入りそうだったお婆さん…
地下に来て、
起き上がれるようになり
周囲の人達と一から生活基盤を作っていく上で
若い頃の貧しい農村時代の経験や知恵が生きてきた。
竃作りなど、生活の知恵を皆に教えていくうちに頼り、頼られ…
お婆さんの周りにはいつも人の輪ができたの。
お婆さんはもう、
孤独ではないね。
(竃作りを監督してる時のお婆さんは
曲がった腰がピンとなって
スパルタ女官並みになるんだって!)
【18話へ続く】
今日も感謝です!(^ ^)Gうーぞうです!
今日のイラストは、先日の下書きイラストにやっとカラーを塗れたので載せてみます。
薬草学を学んでた学生さん。
避難してきて、もっと痩せこけて荒んでるはずなんだけどなぁ…w