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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

【KADODE】74話 今夜は良くても村に着くまでは…

第74話

 

「今夜は良くても、村に着くまでは気を抜くな…」

 

ぽつりと、焚火を前にルピナスが2人に囁く。

 

ルピナスから他者へ気遣う言葉など…滅多になかった。

 

リーサもリージも一瞬キョトンとした後…

柔らかい笑顔で頷く。

それから…

何だかんだと面倒見の良いリージが気になってた事をルピナスに聞く。

 

「僕らと別れてから…ルピナスさんはどうするんですか?

…その…

国王と怪物との因果関係を探るとして…」

 

少し言いずらそうに言葉を選びながら話す。

 

「旅を続けるには…宿とか食料とか…

その…先立つ物、お金が必要になりますが…」

 

リージは、ルピナスと最初に会った時にルピナスの所持金が殆ど無い事を聞いていた。

 

所持金…

 

本体である現実の体は、食料を必要とせず…

体内で活動に必要なエネルギーを自己精製できるようになっている。

 

…ただし…この世界はカドデによるシステムで'生きる'…という事象をルール付けされている。

このルール上…

食料を取らない…ということは死へ繋がる。

 

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…それは…プログラムの中の住人として認められて無いルピナスにも…

果たして当て嵌まるのか?

 

ルピナスの背中に凭れてカドデはスヤスヤと寝息を立てている…

 

 

(75話へ続く)