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!!!5秒以上1分未満な物語!!!

ブログ小説第2弾です!今回は主人公がいますwずっと描きたかったテーマだったので…上手く表現できれば…と思います!

白ウサギの涙…以下、一口サイズ物語!

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【最終話】

 

 

「なぜ、そんなに泣いてるんだい?

 

 

  …白ウサギ?

 

 

君の涙を見ていると…

 

過去の自分を思い出す。

 

悔いて…悔いて…

 

抱えきれないほどの後悔に

 

押し潰されそうになって…

 

泣いている、過去の自分に。」

 

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… … …

 

(お姉ちゃん…?

白ウサギさんて…神様のお使いじゃ

なかったの?

ずっと今まで、

私達と同じように

人間達を見守ってきて…

 

だけど、イマイチよく分からなくて…)

 

聖者の青年の魂も

白ウサギの事…心配してるみたい。

…聖者さんも、もう次の命へ行こうと

してるんだけど…

 

〈 あなた達2人のショックも

大きいだろうから…

言わないでおこうとも…

思ったんだけどね…

 

あの白ウサギは…

 

かつて、神の片腕でもあり…

我が弟でもあった…大天使の

成れの果て。〉

 

(…え…?

お兄ちゃん…?…嘘…!

だって、お兄ちゃんは…

神様や私達を裏切って…遠くへ…)

 

〈…この世界から抜け出した先で

他の神からの制裁にあったのよ。

 

この世界の外は、当然ながら数多の

神が存在する…

少しばかり神のチカラを

持ったところで

真の神に敵うはずが無い…

 

全てのチカラを没収され…

姿や魂も極限まで削られ…

 

そうして、この世界に捨てられてきた。

本来なら、そのまま魔物の餌になっても

良かったのだけど…

 

我らが神は…

自らの結界内へ受け入れたの。

 

全ての元凶である、愚弟になぞ…

慈悲は要らぬのに…〉

 

(で、でもでも…!

白ウサギ…お兄ちゃん…

ずっと今まで、人間達を応援してたんだょ!

 

聖者さんの支えになったり、

苦しんでる人に元気を付けたり…

 

それに…

それに…ずっと…)

 

… … …

 

「悔いてきたのかい?

…君も…

何があったのかは…

分からないけれど

 

君が私の痛みを…

共に泣いてくれた

あの時のように…

 

私も、君の悔いを…苦しみを

共に分け合おう。

 

共に泣こう。

涙が癒えるまで…  」

 

… … …

 

 

( お兄ちゃん…

きっと神様は…許してくれてるんだよ。

 

だって、お兄ちゃんは…

 

こんなに真っ白でキレイな

白ウサギになったんだから…)

 

 

何度でも、何度でも…

 

杖を失ったら誰かが手を差し伸べ…

闇へ堕ちたら光へ還り…

 

道が塞がったら、道を作り直そう。

 

 

明るい光で穏やかに目覚めるまで…

 

 

 

(おわり)