限りある空間を大事に!以下、一口サイズ物語!
【第64話】
(あわわわゎ!地下8階て…
そんな一気に説明されたって…混乱するよ〜)
分かってる分かってるw
ちゃんと1階ずつ説明するから!
先ずは…
300年前、安住の地として作られた
地下2階のすぐ下の
地下3階から説明してくよ〜
(300年前…てか、つい先日だった気が…)
細かい事引きずるなぁ…無視無視。
人間はここ300年間のうちの
200年くらいで
地下8階層までを
時代のニーズに沿いながら
広げていったんだよ。
地下2階完成以降、
それなりに安定した生活を
送れるようになって、
人口も増えていったの。
決して贅沢過ぎだったり、
強欲な生活をしてた
訳ではないよ、
一人一人は
慎ましやかに暮らしてた。
それでも、人が増えてくれば
食料や生活に必要な道具も増えて、
それに伴って畑や工場も
拡大しなきゃいけなくなってたの。
(じゃぁ…一気に地下8階まで
作ったんじゃなくて、
少しずつ増えてった感じ?)
そうだよ。
けど、100年前くらいからは
地下の拡大は止めて、
今ある空間で工夫して
暮らしていく事に決めたの。
大天使様の慈悲で、
眠る場所に居させて貰ってるのに…
いたずらに土地を
人間達の都合で
掘り進めてはいけないと…
地下民達の多くが悟り、
色々な意見や工夫を模索しながら、
大天使様の眠るこの場所に
感謝し、共存しようと決めたの。
(偉いね〜!慎ましくてのは、
そう簡単にできるものじゃないのに…)
地下民達は、今までは
ただ漠然と各階に建物を
建ててきたけど、
各階を用途別に
区割り整理して、
限りある空間の無駄を
なくしていったの。
(なるほど〜!
それで各階に特色があったんだね〜!)
(65話へ続く)